Natural Science(s) Buildingのはなし

全国の大学がグローバル化の波に乗ろうといろいろやっている流れなのか知らないが、うちの大学の各所にある案内標示板がある頃に一斉に4ヶ国語併記になった。(以前は日英2ヶ国語併記)

これがどうもデザインがアレだったり訳が怪しかったりするんだけど、こないだ面白いものを見つけた。

「自然系学系棟」と「理科系棟」の英語表記がカブっている。
正確には「Natural Sciences (A) Building」と「Natural Science Building」と言った具合に、複数形のsの有無の差がある。
実際には前者はA棟からE棟、後者はA棟からD棟まであるので、別にABCの有無で区別をしているというわけでもなさそう。

まず、大学内にある他の「○○学系棟」には、「Institutes of ○○」という訳が与えられており、
大学Webページに掲載されている英語のキャンパスマップ*1にも「自然系学系棟」の位置には「Institutes of Natural Sciences」とある。
しかし、Google ストリートビューで付け替え前の標示を見ることができるが、こちらは「Inst. of Physical Sci.」と書いてあるようだ。生物系の研究は「生物・農林学系棟」で行われているようなので、自然系学系棟で扱っているところの自然科学に与える訳としては「Physical Science」でも間違ってないのかなと思う。

一方「理科系棟」のほうは、キャンパスマップにもストリートビューにも「Natural Science Building」と書いてある。
理科系棟は以前は「理科系修士棟」と呼ばれ、広場を挟んで反対側にある「文科系修士棟」と対になっていた(英語名称は「Master’s Programs in ○○」)が、理科系だけが改称されている。

ところで、研究組織としての「学系 (Institute)」は2011年ごろに廃止され、教員組織「系 (Faculty)」に取って代わられているっぽい。なので、旧学群が再編されて「第3学群A棟」が「3A棟」になったのと同じように、学系棟も実情に則した名称に改称してもいいのではないか。しなくてもいいけど。